ウルグアイ
お久しぶりです。
今年もついにテストマッチの季節がやってまいりました。
先週のトンガサムライXV戦に引き続き、日本代表の下部組織?からなるNDSのメンバーでウルグアイと戦います。
早速メンバーを見ていきましょう。
1.三浦昌悟(トヨタ)
2.堀越康介(東京SG)
3.浅岡俊亮(トヨタ)
4.ビンピー・ファンデルバルト(ドコモ)
5.大戸裕矢(静岡)
6.飯野晃司(東京SG)
7.山本浩輝(BL東京)
8.テビタ・タタフ(東京SG)
9.小川高広(BL東京)
10.田村優(主将、横浜)
11.根塚洸雅(東京ベイ)
12.ラファエレ・ティモシー(神戸)
13.シェーン・ゲイツ(浦安)
14.竹山晃暉(埼玉)
15.尾崎晟也(東京SG)
16.日野剛志(静岡)
17.海士広大(東京ベイ)
18.竹内柊平(浦安)
20.シオネ・ラベマイ(BL東京)
21.茂野海人(トヨタ)
22.立川理道(東京ベイ)
23.メイン平(BR東京)
さあどうでしょうかこのメンツ。おい辻はどこに行ったんだと思った方もいるかもしれませんが、なんと彼はトンガサムライ戦の後、明日のゲームを待たずしてNDSから宮崎で合宿中の日本代表の方(わかりにくい)に招集されました。凄いですね。
そして何と言っても代表戦初メンバー入りが10人(違ってたらすんません)とフレッシュさ、そしてロマンに満ち溢れてますね。
特に今シーズンクボタスピアーズで大暴れした11番根塚やリコーのメイン平らが世界相手にどこまで通用するのか誰もが見てると思われます。
そしてもう一人個人的に推したいのが、18番プロップでメンバー入りしたシャニイングアークス所属の竹内柊平!
彼は宮崎工業高校から九州共立大学に在籍していた根っからの九州男児。もうこれだけで応援できます。
そしてスクラムの力強さと巨体に見合わぬランニングスキルを南米の雄ウルグアイ相手に発揮できるか注目ですね。
何はともあれ明日はテストマッチです。そう試合の勝敗が世界ランクに影響するので勝利は必須条件となります。
欲を言えば8点差以上付けて勝ちたいです。
そのためには守りよりもとにかくボールを持ち続けて攻めてトライを取る姿勢が今後の日本代表にとってプラスになると個人的に思うのでぜひとも頑張ってほしいですね。
以上気まぐれ更新でした。また書きます。
ワラビーズがやってくる
本日9月17日、10月23日に日本代表vsオーストラリア代表(ワラビーズ)のテストマッチが大分で開催されることが発表された。
日本の地で国際試合が開催されるのは皆様の記憶に新しいラグビーワールドカップ2019大会以来、実に2年ぶりのことである。
今回対戦するオーストラリア代表は現時点で世界ランキング5位、日本は10位と格上のチームである。ワラビーズとの前回の対戦は2017年11月まで遡り、30-63で敗戦している。そして通算の対戦成績でも0勝5敗と一度も勝てておらず次のワールドカップでベスト4を目標とする日本代表にとって越えなければならない相手の1つである。
そんなワラビーズは現在南半球4ヶ国(オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチン、ニュージーランド)で頂点を争うラグビーチャンピオンシップの真っ只中にある。ニュージーランドには苦戦したが、先週行われたラグビーワールドカップ2019王者南アフリカとの対戦では勝利(28-26)を納めるなど調子を上げてきている。
日本代表は地上波でも放送されるこの対戦に何としても勝利し、その後の欧州遠征に良い状態で臨みたいところである。前回の欧州遠征の2試合では、余計な反則やディフェンスのセットの遅れが失点に繋がった場面が多くあった。ワラビーズも同じように速いテンポで攻撃を仕掛け、日本のミスを狙ってくるだろう。
裏を返せばワラビーズのアタックに反則無く対応することができれば日本に勝つチャンスが舞い込んでくるということだ。9月29日から始まる代表合宿で先述したチームとしての課題をどれだけ克服できるかにこの一戦の命運はかかっている。
◎これからの日本代表のスケジュール
9月中旬 合宿参加メンバー発表
9月29日〜10月16日 宮崎合宿
10月16日〜10月27日 別府合宿(10月23日 対オーストラリア代表@大分)
11月6日 対アイルランド代表@ダブリン
アイルランド戦
''静岡の衝撃''
そう2019年9月28日、静岡・エコパスタジアムにて日本がアイルランドを19-12で下したあの一戦である。
あれから1年9ヶ月ぶりに敵地ダブリンで再び相見えることとなった。
今回は珍しくもアイルランドが日本にリベンジを挑む形となり、B&Iライオンズに召集されたLOイアン・ヘンダーソンやSHコナー・マレー、CTBロビー・ヘンショーなど主力を欠くもののアイルランド代表のメンバー全員雪辱を果たすため燃えていたに違いない。
一方、日本代表は※NO.8に姫野和樹、ウィングにセミシ・マシレワ、スクラムハーフに齋藤直人がスタメンに名を連ね、松島幸太郎がフルバックに回る布陣を取った。(※試合直前に姫野が右膝の負傷によりテビタ・タタフがスタメン、アマナキ・レレイマフィがリザーブに入った)
前半3分、ラインアウトでアイルランドが反則すると日本はPG(ペナルティゴール)を決め、幸先良く3点を先制する。(I 0-3 J)
先制されたアイルランドも黙ってはいない。前半6分、日本の反則から22m陣内に入り、ラインアウトモールからボールを展開し力強い縦への突破でトライをもぎ取り逆転に成功する。ディフェンスのスペースをランでつく、SH(スクラムハーフ)ギブソンパークの嗅覚も光った。(I 7-3 J)
トライ後のキックオフでアイルランドが反則取られる。タッチキックで敵陣に入った後、日本はラインアウトからモールを組み、そのまま押し込んでリーチがトライをあげる。この瞬間私は「この試合は点の取り合いになる」と感じた。
その後アイルランドに1トライ返されるも、前半34分ラインアウトにてLO(ロック)ムーアが相手ボールのスティールに成功する。それからフェーズを重ね、田村のキックパスからフィフィタ、フィフィタの後ろをサポートしていたラファエレにボールが繋がりトライ。再び逆転に成功した。ここ2試合でのムーアの頼もしさがいつにも増して際立っていた。(I 12-19 J)
このままリードして折り返したい日本は前半終了間際の38分相手のノックオンで自陣22m陣内にてボールの確保に成功する。セオリーに則ればここからショートパスでボールをキープし続けるか、キックで陣地を回復し時間を稼ぐのだが、日本は攻めの姿勢を崩さずワイドにボールを展開した。
結果として松島のロングパスがタッチを割り、相手ボールとなりトライを許し、リードされて前半を折り返すこととなった。結果論ではあるが、この場面はボールを展開するのではなく、キックで陣地を取る方がよかったのではないかと私は感じた。(I 19-17 J)
ライオンズ戦とは打って変わったシーソーゲームは後半開始直後に動き出す。
後半42分、ラックから田村がボールを持ち出し、ブラインドのスペースをランでついた。その後キックパスがフィフィタに繋がりトライ。すぐ様逆転することができた。(I 19-24 J)
ラックから自分でボールを持ち出すピック&ゴーを選択したことは、相手の意表を突く良い選択であったがそれだけで終わらず味方にキックパスを通してトライに繋げる。何故田村優が日本代表の司令塔であり続けるか、このプレーだけで説明がつくだろう。
この勢いでアイルランドを突き放したい日本であったが、前半からのハードワークの疲れがここから少しずつ顔を覗かせていたように見えた。
後半46分、齋藤の相手ディフェンスのスペースをついたキックが直接タッチを割り相手ボールとなる。さらにラインアウトモールで前に押し込まれ、焦りからモールからの展開後、日本は反則を取られる。
その後再びラインアウトモールからの日本のディフェンスセットの遅れをギブソンパークが見逃さずにブレイクを許し、FL(フランカー)ファンデルフリアーがトライ。シーソーの上下がまたしても入れ替わった。(I 26-24 J)
それから更に1トライを許し、劣勢に立たされた日本代表であったがここで終わらなかった。後半56分、代表初先発のマシレワの武器の1つであるオフロードパスから途中出場のマフィ→フィフィタ→齋藤とボールを素早く繋ぎトライを返す。2点差に詰め寄った。(I 33-31 J)
相手を射程圏内に捉えたと思われたが、ここから日本は立て続けに反則を取られ、2つのPGで1トライ1ゴールでも追いつけない8点差までリードを広げられてしまう。(I 39-31 J)
なんとかトライを奪いたい日本であったが、この試合通して課題であった規律、松島の負傷退場やフォワードの疲労も相まって相手ディフェンスをこじ開けることができずに試合終了。アイルランドにリベンジを許す結果となった。
アタックは通用していたが、13つと多すぎる反則やディフェンスの脆さによって相手に余計な失点を与えてしまった。収穫・課題共に多く見つかった試合であった。シックスネーションズ・オータムネーションカップを経験したアイルランドに比べて日本の準備期間が短いことは自明である。それでも相手が主力8人を欠いていたことを鑑みると日本は勝たなければならなかったと私は考えている。
これから2年後のフランス大会に向けて心配なところは、バックス特にウィング・フルバックの層の薄さである。贅沢ではあるが、ポジショニング、タックル、ハイボールキャッチを問題なくこなし、狭いスペースを抜き去るスピードあるいは相手を弾き飛ばせる強靭なフィジカルを持った選手が今の日本代表には多くいない。若手の成長・台頭が無いとフランス大会のプール戦通過は難しいのではないか。
と少し厳しめの口調となったが、齋藤直人の速く正確なパス捌き、タタフの力強いキャリー、マシレワのキレのあるステップとパスなど海外の選手相手に自分の強みを出せた選手もたくさん見ることができたし、何より代表戦を見ている時の熱い気持ちを久しぶりに味わうことができた。
これから11月20日のスコットランド戦まで期間は空くがまた日本代表の試合を楽しみに待っておこう。最後までお読みいただきありがとうございました。
ブリティッシュ&アイリッシュライオンズ戦②
前回に引き続きライオンズ戦について書いて行く。1つのテーマで記事を跨ぐことが無かったので記事の冒頭をどのように書けばよいのか少し迷ったところである。
それはさておき、今回はライオンズ戦の総括をしていこうと思う。スタッツはFOXSPORTSの記事を参考にさせていただいた。
https://www.foxsports.com.au/rugby/internationals/match-centre/IRB20210101/stats
まずはこのゲームの主なスタッツを見ていきたい。(L:ライオンズ J:日本)
○前半
・得点
L 21-0J
・ポゼッション(ボールを持つ割合)
L 48%-52% J
・テリトリー(地域支配率。この数字が大きければ相手陣地で長くプレーできていることとなる。)
L 51%-49% J
・ペナルティ(反則)
L 5-8 J
L 0-2 J
○後半
・得点
L 7-10 J
・ポゼッション
L 31%-69% J
・テリトリー
L 66%-34% J
・ペナルティ
L 8-4 J
・スクラムペナルティ
L 1-0 J
日本が息を吹き返した後半のスタッツを見ると、テリトリーこそライオンズが上回るものの、ポゼッションではライオンズを圧倒し、相手より少ない反則で戦うことができた結果として7-10のスコアに繋がったことがわかる。
ではライオンズペースで進んだ前半のスタッツはどうだろうか。ポゼッション・テリトリーは互角だが、ペナルティにおいてライオンズを3つ上回ってしまった。また、その8つの反則の内の2つは、後半では無かったスクラムでの反則であった。これらの反則により、エリアを下げられることでライオンズのスコアに繋がったと考えることができる。
しかし、ここで少し変だとは思わないだろうか。何故日本がライオンズより3つ多く反則しただけで、21点も差が開くのか。ポゼッション・テリトリーは互角であったのだから、もう少しスコアができたのではないかと。
実はスタッツには載っていない部分で前半日本がライオンズより大きく劣る部分があった。それは「ボールロストの回数」である。
私が数えただけでも、ボール保持者がタッチに出される・パスミス・ラインアウト・パイルアップ・ノックオン等、日本がライオンズにボールを渡してしまった回数において前半ライオンズが4回に対し、日本は12回であった。(後半はライオンズ7回、日本9回)
トップリーグ・サンウルブズ戦を遥かに上回るライオンズのプレッシャーもあったが、8回も多く相手にボールを渡してしまっては、自分たちのアタックの機会が損なわれ、スコアに繋がりにくくなることは間違いないだろう。
しかし、今の日本代表の凄いところは先程スタッツで挙げたように前半の流れをズルズル引きずるのではなく、後半修正し見せ場を作ったところ、そしてそれを遂行できるチームとしての力である。アイルランド戦までの短い期間ではあるが、セットプレー共にできるだけ長くボールを保持できるよう修正すれば、勝機は必ずあると信じている。
ブリティッシュ&アイリッシュライオンズ戦①
6月26日、スコットランドBTマレーフィールドにて日本代表にとってはおよそ1年8ヶ月ぶりの国際試合が行われた。
相手はブリティッシュ&アイリッシュライオンズ。1888年から続く歴史と伝統のあるチームだ。未だコロナ禍が続く中、試合の相手として選んでくれたライオンズに感謝したい。そして、ライオンズに負傷者は出たが、両チームコロナ感染者を出すことなく無事に試合を終えてくれてホッとしているところである。
早速ではあるが試合の結果は、28-10で敗戦となった。
この結果に試合を観た皆様はどう思っただろうか。
私としてはライオンズ相手に「善戦」したと感じている。
前半こそライオンズのペースで試合が進むも、後半だけのスコアで言えば10-7と日本代表はリードしていた。そして試合終了まで日本代表はアタック・ディフェンス共に緩めることなく最後まで粘り強く戦い抜いた。およそ2年近く代表としての活動がストップしていたチームがここまで戦えること自体が凄いと感じたし、何より日本代表の自力が高まった証となったのではないかと考えている。
では今回の試合を複数の記事を跨いで、自分なりに掘り下げてみようと思う。
前回の投稿では、引退した福岡堅樹が務めていた11番ウィングは誰になるのかということに触れた。
今回の大一番においてジェイミー・ジョセフHCは、この春に天理大学を卒業し、近鉄ライナーズに入団したルーキーであるシオサイア・フィフィタを抜擢した。ライオンズ戦の出場メンバー23人の中で一番のサプライズではなかろうか。正直私も驚いた。
フィフィタは、高校生になる時に留学生として日本にやってきたトンガ出身の選手である。強靭なフィジカル・スピードを武器とし、天理大学3回生の時にはサンウルブズにも選ばれたJAPANラグビーの未来を担う逸材である。4回生の時には、副主将としてチームを牽引し、自身最後の大学選手権で悲願の初優勝を成し遂げた。そして、ルーキーイヤーとなる今年、日本代表に選出され、名誉あるライオンズ戦で代表デビューを果たした。
大分合宿中のJSPORTSのインタビューにおいて「ポスト福岡の候補は出ている?」という質問にジェイミーは、フィフィタを候補に挙げ、彼のフィジカルやスキルを高く評価していた。フィフィタの起用に関して確かな布石をここで打っていたことがわかる。
(11:58〜フィフィタへの言及)
フィフィタはセンターを本職としているが、今回はその隣のウィングでの出場となった。
ウィングとしては、天理大学3回生の時にサンウルブズで5試合出場している。フィジカルは通用していたが、ウィングとしてのディフェンスやボールキープに苦戦していた印象があったのを覚えている。
今回の試合においても、フィフィタは相手の鋭いステップでタックルをかわされるなどディフェンスに苦戦していたように見えた。しかし、ボールを持てば必ず前進するなどフィフィタの持ち味も随所に現れていた。
1ヶ月という短い準備期間、不慣れなポジションでの出場、そして相手はライオンズ。フィフィタの日本代表デビュー戦としてはかなりタフな状況であったことは間違いない。
その中で今出せる全ての力をフィフィタはこの試合で出してくれていたと思う。この貴重な経験を糧に更に逞しく成長してくれることを願っている。
桜の戦士、再集結
6月26日、スコットランド・エディンバラにて日本代表にとっては、2019年のラグビーワールドカップ以来となるテストマッチが行われる。
相手はイングランド・ウェールズ・スコットランド・アイルランドの代表選手からなる連合チーム、ブリティッシュ・アイリッシュライオンズだ。(以下ライオンズ)
このライオンズの南アフリカ遠征前の強化試合として日本代表は対戦する。
この名誉ある一戦に向けて、5月24日に以下36人の代表選手が発表された。
㊗️・・・初選出 ✅・・・キャプテン
◆FW(21人)
◇プロップ
稲垣啓太(パナソニック)
バル・アサエリ愛(パナソニック)
垣永真之介(サントリー)
具智元(ホンダ)
クレイグ・ミラー(パナソニック)㊗️
森川由起乙(サントリー)㊗️
◇フッカー
坂手淳史(パナソニック)
中村駿太(サントリー)㊗️
堀越康介(サントリー)
◇ロック
ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ)
ヘル・ウヴェ(ヤマハ発動機)
ジェームス・ムーア(サニックス)
小澤直輝(サントリー)
ベン・ガンター(パナソニック)㊗️
ジャック・コーネルセン(パナソニック)㊗️
ピーター・ラブスカフニ(クボタ)
リーチ・マイケル(東芝)✅
◇NO8
テビタ・タタフ(サントリー)
アマナキ・レレイ・マフィ(キヤノン)
姫野和樹(トヨタ自動車)
◆BK(15人)
荒井康植(キヤノン)㊗️
齋藤直人(サントリー)㊗️
茂野海人(トヨタ自動車)
田村優(キヤノン)
◇ウィング
江見翔太(サントリー)㊗️ ※負傷のため離脱
髙橋汰地(トヨタ自動車)㊗️ ※追加召集
シオサイア・フィフィタ(近鉄)㊗️
レメキ・ロマノ・ラヴァ(サニックス)
松島幸太朗(クレルモン)
◇センター
シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズ)㊗️
ラファエレ・ティモシー(神戸製鋼)
山中亮平(神戸製鋼)
ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタ)㊗️
選出されたメンバーを見ると2019年ワールドカップに出場した選手や今季のトップリーグでパフォーマンスが良かった選手が中心となっているのがわかる。
初選出された13人の中には、2020サンウルブズのメンバーであったシオサイア・フィフィタ、齋藤直人や今季サントリーでフッカーのレギュラーを勝ち取った中村駿太、優勝したパナソニックで良いパフォーマンスを見せたベン・ガンター、ジャック・コーネルセンらが名を連ねた。
個人的に注目しているのが、福岡堅樹選手が抜けた11番(ウィング)のポジションを誰が務めるのかということだ。
オフェンス・ディフェンス両方トップレベルでこなす福岡の穴は非常に大きい。経験値の点からすれば、ワールドカップにて3試合スタメンで出場したレメキが第一候補となり得るだろう。しかし、合宿・強化試合でアピールすることができれば、他のメンバーにもチャンスは必ずある。
もう1人のフェラーリ松島幸太郎とコンビを組み、二代目ダブルフェラーリを襲名するのは一体誰になるのか注目したい。
RWC2023 プール戦日程
およそ2ヶ月前にラグビーワールドカップ(以後RWC)2023大会の日程が発表された。前の記事にも書いたように、開催国でない日本が日程的に優遇されないことからプール戦通過が前回大会より難しくなるのではないかという懸念を挙げさせてもらった。
ところが、WorldRugbyより私としては嬉しい発表がなされた。選手の健康のために主に以下の措置を2023大会より実施するとのことである。
・試合間の休養日を最低でも5日間設けること
・RWC出場チームの登録人数を31人から33人に増やすこと
・大会開催中の移動時間や移動回数を最小限に抑えること
2015年のイングランド大会において日本が南アフリカに死闘の末勝利してからスコットランド戦までの休養日はたったの3日であった。
スコットランド戦、日本は中盤まで互角に渡り合うものの60分過ぎから足が止まり、タックルミスが増えるなど明らかな疲れが見え始めた。スコットランドはそこに漬け込むように大量得点し、日本は結果として敗れることとなった。
私は当時素人ながら「日本がもっと多く休めていれば試合の結果はどうなっていたかわからない」と感じたことを今でも覚えている。
このように選手層の厚い強豪国であれば、タイトな日程であっても上手くやり繰りできるが、日本のように選手層が決して厚いとは言えないチームとなると主力メンバーを続けて出さざるを得ない。結果として試合終盤やプール戦終盤での選手のパフォーマンスの低下や怪我が起こりやすくなるのは言うまでもない。
それゆえ、2023大会における休養日の増加は選手層の薄いチームにとって強力な追い風になるに違いない。2023大会は前回大会より接戦が増え、より面白い大会になるのではないかと私は考えている。
また、チーム登録人数が33人に増えたことにより、各国がどのようなチームを編成してくるのか。こちらも注目しておきたいところである。おそらく負傷が多いFWに人数が割かれるのではないかと思っている。
さて前置きが長くなりましたが、以上のことを踏まえ2023大会の日本のプール戦の日程は以下のように決定した。
1戦目 9月10日 @トゥールーズ
対アメリカ大陸予選2位のチーム
2戦目 9月17日 @ニース
対イングランド🏴
3戦目 9月28日 @トゥールーズ
4戦目 10月8日 @ナント
対アルゼンチン🇦🇷
非常に緩やかな日程となっている。試合間の休養日が最低でも7日間ある。これは大きい。
また、個人的にはアルゼンチンといつ戦うのか一番気になるところであった。というのもプールDのパワーバランスからすると、今年は不調であったがおそらくイングランドがまずプール戦を通過するであろう。となるとプール戦通過残り1つの椅子を日本とアルゼンチンで争う。つまり、日本対アルゼンチンで勝利した方がプール戦通過するということになるのが自然な見方であろう。
この大事な一戦が初戦に来られると日本にとってかなりのプレッシャーになるし極力避けたいと私は考えていた。結果としてアルゼンチン戦は4戦目になった。「お楽しみは最後にとっておこう」と言わんばかりに。
アルゼンチン戦はプール最後の戦いとなるだけにお互い総力戦となるであろう。非常に楽しみな日程となった。あと2年半が待ち遠しい。